バクテリアセラピーセミナーレポート

#2 西田亙先生

炎症を鎮めれば
全身は健やかに

~抗炎症ヨーグルトが
日本のメタボを救う~

糖尿病も、メタボも、歯周病も。
現代人の病は「炎症」からやってくる。

現代人の病というのは「炎症」です。例えば、糖尿病。昔、私が医学生の頃は「糖尿病は食べ過ぎが原因でなる」と習っていました。でも、今は違います。おなかの中の脂肪細胞が炎症を起こすことで、様々な血糖値を上げる悪いホルモンが出て血糖値が上がることによって発症するというのが今の糖尿病の考えです。
すなわち、今の糖尿病の考え方は「炎症」だということです。歯周病もそうです。歯の周りで炎症が起きることによって、これまた糖尿病に悪さをします。つまり「炎症」を鎮めることによって、全身は健やかになるということです。糖尿病も歯周病も、そして様々な悪い疾患も、「炎症」を鎮められれば清らかに清められていくということですね。
糖尿病の考え方
かつて医学で「食べ過ぎ」が原因と考えられてきた
糖尿病や、メタボ、歯周病といった現代病の多くは
「炎症」からやってきていた。

お口を清めて炎症をコントロール。
超高齢社会の日本を支える、
薬に変わる新たな考え方。

恐らく、医学は全て「炎症をコントロールしていくこと」だと考えます。フローラの改善、すなわち、悪玉菌を駆逐して善玉菌を増やすことによって、お口と体の「お清め」をする。それが、これからの超高齢化社会の日本を支えるための、お薬に代わる新しい考え方だと思います。
「お口が清められれば、全身が清められてきれいになっていく」ということです。

悪いものはまず口から入って
腸や肺に届き炎症を引き起こす。つまり、
「穢れ」はお口からやってくる。

ロ腔内ケアによってお口を清め
炎症を鎮めることで、全身は健やかに

西田先生自身も、ロ腔内ケアにより様々な症状を改善。

受動喫煙対策の前に
まずは受動「ロ臭」対策。

受動喫煙対策をするのであれば、その前にまず「受動『ロ臭』対策」もしようという話です。なぜなら、ロ臭の原因となる「メチルメルカプタン」という成分にはなんと、青酸ガスに匹敵する毒ガスが含まれているからです。
ロ臭の実態
にも関わらず、自分が歯周病であることを自覚している日本人は1割。
さらに、1日の歯磨き回数が1回以下である人が3割近く存在。

まずはロイテリ菌の力を使いながら悪玉菌を抑え
青酸ガスを減らし、少しでも良い方向に動機づけを。
講師プロフィール
西田亙|Wataru Nishida
にしだわたる糖尿病内科院長(医学博士・糖尿病専門医)
広島県広島市出身・昭和63年愛媛大学医学部卒業・平成6年愛媛大学医学部・第ニ内科助手
平成9年大阪大学大学院医学系研究科・神経生化学助手
平成14年愛媛大学医学部附属病院・臨床検査医学(糖尿病内科)助手
平成20年愛媛大学大学院医学系研究科・分子遺伝制御内科学(糖尿病内科)特任講師
平成24年にしだわたる糖尿病内科開院、現在に至る
専門領域糖尿病|医科歯科連携|医療面接