2018.10.19

ロイテリ菌と病気

ロイテリ菌が病気予防に有効な理由とは?

ロイテリ菌が病気予防に有効な理由とは?

近年、よく耳にするようになったロイテリ菌は、口腔ケアだけでなく身体全体の健康維持にも役立つとされています。

実際、さまざまな病気や症状に対して、ロイテリ菌の効果は証明されているのですが、具体的にはどのような効果があるのでしょうか。

今回は、研究により明らかになっているロイテリ菌の力に加え、具体的にどのような病気への活用が進んでいるかについてご紹介していきます。

1.ロイテリ菌とは何か

ロイテリ菌は、人にとって有益な健康効果をもたらすとされるヒト由来の乳酸菌です。

研究によって様々な効果が発表されており、最近では予防医療から病気の治療にまで取り入れられるようになっています。

また、ヒト由来の乳酸菌であることから、副作用の心配もなく、実際にさまざまな治験によっても、そのことは証明されています。

2.ロイテリ菌が病気の予防に役立つ理由

ロイテリ菌は口腔ケアだけでなく、病気の予防など全身の健康維持に役立つことで、近年注目されています。

ロイテリ菌が病気の予防に役立つと考えられている理由は3つあります。

理由1.免疫システムをコントロールする
理由2.抗菌物質をつくる
理由3.口腔内の細菌のバランスをコントロール

理由1. 免疫システムをコントロールする

ロイテリ菌は、免疫システムをコントロールすることによって、病気の予防に効果が期待されます。

ロイテリ菌は、ヒトの免疫機能に関って作用することが、2004年の実験で明らかになっています。

この実験によると、毎日ロイテリ菌を経口摂取した被験者の小腸内のリンパ球が増加したことが分かっています。

また、ロイテリ菌を摂取した子供や成人の病欠が減少したとのデータもあります。

ロイテリ菌を活用し、免疫システムをコントロールできれば、アレルギーやアトピーの改善などへの効果も期待できるかもしれません。

理由2. 抗菌物質をつくる

ロイテリ菌には、抗菌物質を作り、病原性の細菌と互いに抑制し合う作用があります。

特に、ピロリ菌の抑制効果は、複数の実験で実証されています。

理由3.口腔内の細菌のバランスをコントロール

ロイテリ菌には、口腔内の細菌のバランスコントロール効果があることも、分かっています。

ヒトの体内では、有益な菌と病原性の菌がバランスを保って存在し、健康を維持しています。

しかし、過剰な糖や動物性脂質、精神的ストレスなどが原因でそのバランスが崩れると、病気を引き起こす可能性があります。

特に、口腔内は、人間の体の中でも菌が集中している場所です。歯、歯肉、唾液には500種以上もの細菌が棲みついているといわれています。

ロイテリ菌は、細菌のバランスを整える働きがあり、摂取することで、歯周病菌や虫歯菌を抑制する作用があることもわかっています。 

3.ロイテリ菌が口腔内にもたらす効果

歯周病や虫歯を引き起こすのは菌です。口腔内では、細菌が集団になり歯こうができ、細菌の巣窟であるバイオフィルムを形成します。

その中で虫歯や歯周病の原因菌が強い酸を出し、歯を溶かしたり、炎症を起こしたりするのです。

通常は、体に有用に働く菌が、病原菌の働きを抑制してくれていますが、食生活の乱れや病気、管理不足などにより口腔内の環境が乱れると、虫歯や歯周病の原因菌の勢力が良い細菌の力を上回り、口腔内の健康が保たれません。

そんな口腔内におけるロイテリ菌の2つの効果事例をご紹介します。

口腔内への効果事例1.ミュータンス菌の抑制
口腔内への効果事例2.炎症の抑制

口腔内への効果事例1.ミュータンス菌を抑制する

ミュータンス菌を抑制することで、虫歯や歯周病を防ぐことが期待できます。

2004年以降の試験管実験や臨床研究においても、ロイテリ菌を摂取することで、虫歯や歯周病の原因となるミュータンス連鎖球菌が著しく減少したことが報告されています。

これにより、ロイテリ菌は虫歯や歯周病予防にも有効であることが示されています。

口腔内への効果事例2.炎症の抑制

炎症の抑制効果についての研究結果もあります。

研究では、ロイテリ菌を摂取することで被験者の歯周病菌を殺菌し、炎症を抑制したり歯こうが改善されたりすることが確認されています。

このことから、ロイテリ菌は歯周病の治療にも効果をもたらすと考えられています。

4.ロイテリ菌の胃腸性疾患への効果

ロイテリ菌は、ピロリ菌除去や様々な胃腸性疾患の治療に役立つことも、研究により示されています。

ロイテリ菌の胃腸性疾患への3つの効果事例をご紹介します。

胃腸性疾患への効果事例1.ピロリ菌を抑制する
胃腸性疾患への効果事例2.HIV患者の胃腸性疾患
胃腸性疾患への効果事例3.腹痛の抑制

胃腸性疾患への効果事例1.ピロリ菌を抑制する

ピロリ菌を抑制する効果がロイテリ菌にはあることが分かっています。

ピロリ菌は胃の粘膜に生息する細菌で、胃や十二指腸に炎症を起こしたり、胃がんのリスクを高めたりすると言われています。

ピロリ菌は、口から菌が入ることにより感染すると考えられており、特に免疫機能が弱い幼少期に感染しやすくなっています。ピロリ菌に感染すると、慢性的な炎症が続き、胃粘膜の防御機能が弱まりやすくなってしまいます。

ロイテリ菌には、このピロリ菌を抑制する効果があると、複数の実験で明らかになっています。

また、ピロリ菌の除去治療で使用される抗菌物質の副作用を抑制する効果も期待されています。

胃腸性疾患への効果事例2.HIV患者の胃腸性疾患

HIV患者の胃腸症状や、その他の胃腸性疾患に対しても、ロイテリ菌が改善に効果的であるという研究結果が発表されています。

成人のHIV感染患者に対して行った研究では、ロイテリ菌を摂取することで、細菌感染による下痢の症状を改善する効果が確認されています。

胃腸性疾患への効果事例3.腹痛の抑制

腹痛の抑制にも効果が期待されています。

機能性腹痛がある子どもを対象にした研究では、ロイテリ菌を摂取することにより、激しい腹痛が減少する効果が認められました。

さらに、汗や唾液、消化液を分泌する臓器に障害が起きる嚢胞性線維症患者の、胃腸内環境を改善するのに、ロイテリ菌が効果を示すという研究結果も出ています。

5.まとめ

ロイテリ菌には、免疫コントロール作用や抗菌作用があり、様々な病気の予防や治療に活用されています。

また、虫歯や歯周病予防に関係する、口腔内の細菌コントロールやピロリ菌除去、その他の胃腸性疾患治療にも、ロイテリ菌の活躍が期待されています。

ロイテリ菌の研究は、今後ますます進むことが考えられ、私たちに身近な存在になっていくでしょう。

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