2018.07.20

ロイテリ菌と病気

歯周病予防に効果的な成分が含まれる食べ物と逆効果になってしまう食べ物

歯周病予防に効果的な成分が含まれる食べ物と逆効果になってしまう食べ物

歯周病は、30歳以上の日本人の8割が罹っていると言われています。

歯周病が進行すると、きつい口臭を発したり、歯が抜けてしまったり、ほかの病気の原因になったりするなど、その危険性がさまざまなメディアで紹介されています。

そこで今回は、歯周病予防におすすめの食べ物と避けるべき食材を紹介していきます。

症状が重たくなる前に、まずは日々の食事から改善してみてはいかがでしょうか。

1.放置すると怖い歯周病

歯周病は「沈黙の病気」とも言われており、痛みがないので自覚症状がないまま進行し、気がついた時には重症になっているケースがほとんどです。

近年では、歯周病が、心臓病、糖尿病などの全身疾患に影響を及ぼすことが明らかになりはじめ、歯周病を未然に防ぐことは、口の中のみならず全身の健康維持のためにも重要なことだと分かってきています。

2.歯周病予防に効果的な4つの成分を多く含む食材

歯周病予防に効果的な4つの成分を多く含む食材をそれぞれ紹介します。

毎日の食卓に取り入れて歯周病の予防に役立ててみてください。

食べ物①.乳酸菌を多く含む食べ物
食べ物②.ビタミンCを多く含む食べ物
食べ物③.カルシウムを多く含む食べ物
食べ物④.ビタミンDを多く含む食べ物

食材①.乳酸菌を多く含む食べ物

乳酸菌を多く含む食べ物には、ヨーグルト、乳酸飲料、チーズ、キムチ、味噌などがあります。

乳酸菌のなかでもロイテリ菌やLS1などが効果的です。

最近、乳酸菌の一部(バクテリアセラピーでも取り入れられているロイテリ菌など)が歯周病菌の繁殖の抑制に効果があるということがわかってきています。プロバイオティクス(生きた乳酸菌)により、口腔内の免疫力を整えます。

特に、ロイテリ菌は、そのほかにも腸内の健康維持をサポートすることなどが実証されていて、口腔内のみならず全身の健康にも役立ちます。

食材②.ビタミンCを多く含む食べ物

ビタミンCを多く含む食べ物には、赤ピーマン、黄ピーマン、アセロラ、パセリ、レモン、イチゴなどがあります。

食材③.カルシウムを多く含む食べ物

カルシウムを多く含む食べ物には、モロヘイヤ、桜えび、ししゃも、ワカメ、乳製品、木綿豆腐などがあります

食材④.ビタミンDを多く含む食べ物

ビタミンDを多く含む食べ物には、イワシ丸干し、カレイ、シラス干し、紅鮭、キクラゲ、干ししいたけなどがあります。

3.歯周病予防に効果のある栄養成分

歯周病予防に効果のある栄養成分を3つご紹介します。

栄養成分①.歯ぐきの修復に有用なビタミンC
栄養成分②.丈夫な歯と骨を作るカルシウム
栄養成分③.ビタミンDの働き

栄養成分①.ビタミンC

ビタミンCにはコラーゲン繊維を合成する働きがあり、歯ぐきの修復を促す効果が期待されています。

反対にビタミンCが不足すると、コラーゲンの生成が滞り、歯ぐきが弱くなって、ハレや出血の原因になります。

人はストレスを受けた時にストレス対抗ホルモンを作り出しますが、この時に大量のビタミンCを必要とするため、ストレスの多い人は、ビタミンCを多くとることを心がけましょう。

栄養成分②.カルシウム

カルシウムは丈夫な歯と骨をつくるために欠かせない栄養素です。体内におけるカルシウムの99%は骨と歯に蓄えられています。

カルシウムが不足すると、骨粗鬆症になるリスクが高まると言われており、骨も弱くなってしまうので、毎日の食事でカルシウムをとることが大切です。

栄養成分③.ビタミンD

ビタミンDとカルシウムを同時に摂取することで、カルシウムが身体に吸収されやすくなります。

4.歯周病を悪化させる恐れがある食べ物

歯周病を悪化させる恐れがある食べ物について2つ紹介します。

食べ物①.糖分の多い食べ物
食べ物②.柔らかい食べ物

食べ物①.糖分の多い食べ物

歯周病の原因のひとつにプラーク(歯こう)があります。糖分の高い食べ物は、プラークを形成する細菌の活動を助ける原因となります。チョコレートやケーキ、アイスクリームなどの甘いお菓子はなるべく控えてください。

もし食べた場合は、食後に念入りに歯磨きを行いましょう。

食べ物②.柔らかい食べ物

柔らかい食べ物は歯にねっとりくっつき、プラークが形成されやすくなります。ファストフードやコンビニ弁当など、柔らかい食べ物ばかりを食べていると、歯周病菌の格好の住みかになります。

柔らかい食べ物を控えめにして、野菜や果物など、歯応えのある食べ物や繊維質を多く含んだ食材を積極的にとるようにしましょう。また、よく噛んで食べることで、歯についたプラークが落ちやすくなります。

歯周病を悪化させるタバコ

タバコには、4000種類以上の化学物質や200種類以上の有害物質、50種類以上の発がん物質が含まれています。喫煙を続けている人は歯周病にかかりやすく、進行も早くなり、治療しても治りにくい傾向にあることがわかっています。

タバコを吸うと、免疫力を高める作用があるビタミンCも破壊されます。さらに唾液の分泌量を抑えるため、唾液による自浄作用が衰え、プラークが歯に付着しやすい環境が作り出されます。

まさにタバコは、百害あって一利なし。歯周病を予防するためにも禁煙することをおすすめします。

5.まとめ

歯周病は放っておくと歯を失ってしまう恐ろしい病気です。歯周病を未然に防ぐにはしっかりと歯みがきすることが大切です。それとともに歯周病の予防に効果的な食べ物を摂取して、発症リスクを抑えましょう。

また、歯周病対策には、乳酸菌やビタミンC、カルシウムを多く含む食べ物が有効です。反対に、チョコレートやケーキなどの甘いお菓子や柔らかい食べ物、タバコなどの嗜好品は歯周病を悪化させるので、できるだけ避けてください。

歯周病の予防に役立つ食べ物を意識的に取り入れて、大切な歯と歯ぐきを守りましょう。

森下 竜一 先生

監修:森下 竜一 先生
大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学寄附講座 教授

医学博士。1991年大阪大学医学部老年病講座大学院卒業後、米スタンフォード大学客員講師、大阪大学助教授を経て、2003年より現職。米国高血圧評議会Harry Goldbratt賞、日本医師会研究奨励賞、日本循環器学会佐藤賞、産官学連携推進功労者表彰産官学連携文部科学大臣賞、大学発ベンチャー2016表彰文部科学大臣賞などを受賞。また知的財産戦略本部本部員、健康・医療戦略本部戦略参与、日本万博基本構想委員、内閣府規制改革推進会議委員などを歴任。日本血管認知症症学会理事長の他、日本抗加齢医学会、日本遺伝子治療学会などで副理事長を務める。著書に「アルツハイマーは脳の糖尿病だった」(共著)など。

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