医師に聞く健康のカギとロイテリ菌

「今注目のバクテリアセラピーと
ロイテリ菌の関係とは?」

2017年8月3日講演 
スヴァンテ・トゥヴェットマン博士

バクテリア(=細菌)
上手に付き合えば
病気知らず?

スウェーデン発の最先端予防医療として注目を集めるバクテリアセラピー。投薬などの医療行為のみに頼らず、菌による口腔内・腸内環境の改善が健康への近道だということが、数々の研究によって明らかになってきました。良い菌まで殺してしまう「殺菌」ではなく、菌と上手に付き合う「菌活」という言葉も各所で取り上げられ始めています。

今注目のバクテリアセラピーとロイテリ菌の関係とは?

“What is the relationship between L. reuteri and bacteriotherapy attracting attention these days?”

2017年8月3日 講演 スヴァンテ・トゥヴェットマン博士

スヴァンテ・トゥヴェットマン

スヴァンテ・トゥヴェットマン
歯学博士
小児歯科専門医

近年、予防や医療管理のためのバクテリアセラピーの関心が高まり、口腔状態が著しく成長しています。そしてヒトのバイオフィルムは私達の健康において、重要な役割を果たしています。
例えば、有益な細菌と病原性の細菌のバランスは、恒常性を維持し健康で幸せに生きるために欠かせません。しかし、糖や炎症ストレスなどが微生物 ( そう ) を生態学的に変化させると、病原体が発現し、病気を引き起こす可能性があります。プロバイオティクスは、そのバランスを維持、回復させるのに役立っています。さらに最近の研究は、局所効果と免疫調整によって腸と口腔バイオフィルムの間に強い機能的類似性があると示唆しています。従って、健康を促進ようなバクテリアを日々摂取することは欠かせない上、それらは下痢・アトピー性湿疹・喘息・IDB(クローン病)にも効果があります。口腔バクテリアセラピ―では、ロイテリ菌の有効性が科学的に証明されています。すなわち、具体的にはう ( しょく ) の予防、歯肉炎やカンジダ症の減少、SRPと併用による歯周ポケットの改善です。
最後に、口腔の健康を促進するために、私達はバクテリアを殺すのではなくバイオフィルムのコントロールを考えていかなければなりません。


原文:
The interest in bacteriotherapy to prevent and control medical and oral conditions has grown remarkably in recent years. The human biofilms play an important role in health. For example, the balance between beneficial and pathogenic bacteria is essential for stability and well-being. However,certain ecological shifts in the microbiome such as sugar stress and inflammatory stress allow pathogens to manifest themselves and cause disease.
Probiotics help to maintain or restore the balance. Moreover, recent studies suggest that there are strong functional similarities between the gut and oral biofilms by local effect and immune modulation.
Thus, daily addition of health-promoting bacteria is essential and it is good for diarrhea, ectopic eczema, asthma, and IBD(Mb Crohn).
In the case of oral bacteriotherapy, the effectiveness of L.reuteri is scientifically proven; including the prevention of cavities, reduction of gingivitis and candidiasis, and the periodontal pockets when combined with SRP.
In conclusion, in order to promote oral health, we should think about controlling biofilms rather than killing bacteria.

プロフィール | Profile
スヴァンテ・トゥヴェットマン
スヴァンテ・トゥヴェットマン | Svante Twetman
歯学博士・小児歯科専門医
略歴

1974年 スウェーデン王立カロリンスカ医科大学歯学部卒業、博士号取得。デンマーク コペンハーゲン大学保健医学・歯学部 カリオロジー科主任教授、小児歯科専門医。主に小児および若年成人における健康及び疾患状態におけるバイオフィルムの役割、リスクアセスメント、そしてカリエス予防に焦点を当てた研究を行う。250件以上の論文を執筆し、世界的に講演を行う。また、スウェーデンの社会保健技術評価機関のコンサルタントであり、システマティックレビューとマッピング解析に携わっている。2010年には IADR Distinguished Scientist賞を、2011年にIADR Borrow Award を受賞。

※(IADR=International Association for Dental Researc)